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ハスキーと過ごしたころ

sakuraです

だいぶむかし
シベリアンハスキーを飼っていた。

まだ生まれたてのメスのハスキーをゆずってもらった。

そのハスキー犬は、まだ母犬が恋しいらしく、
特に夜になると
「クーン、クーン」
と泣いていた。

自分の部屋に
ビニースシートをしき、その上に新聞紙を敷きつめて
そのハスキー犬が粗相してもいいようにして
いっしょになってくるまって寝ていた。

こちらの体温がわかるのか
彼女は次第に泣かなくなり
そばにくっついて寝るようになった。

ハスキーは
大きくなるのがとても早い。

 

ハスキーの散歩は体力勝負

まだ子犬だと思っていたそのハスキー犬が
みるみる大きくなって、
力も強くなり、

散歩に連れて行っても
ちゃんと声かけをしないと引っ張っていかれるくらいだ。
ある時、山に連れて行って紐を放してあげた。
そのハスキー犬は、それこそ大喜びで
山の道なき道を
やぶだろうがなんだろうが御構い無しに
全力で駆け回っていた。

しばらくは、
こちらの山菜採りについて回っていたが、
いつのまにか見えなくなっていた。

なにかに気を引かれて追いかけて行ったのだろう、
とあまり気にも留めなかったが、

いざ帰る段になると、
呼んでも来ない・・・
やっとそのとき、
そのハスキー犬が迷子になったことに気がついた。
そのハスキー犬の名前を呼びながら
あちこち探し歩いた。

 

迷子になったハスキー

でもしょせん人間の足では、
そのハスキー犬の行動範囲はカバーしきれない。
さすがに夕暮れもさしせまり
ほぼ諦めていた頃、

後ろからガサガサッという音が

振り向くとそこにそのハスキー犬がいた。

名前を呼んだ!!

そのハスキー犬は飛んできた。

そのハスキー犬も寂しかったのだろう。
やっと会えたその喜びを
全身で伝えてきた。

まさに飛んできたのである。
あの時、私とそのハスキー犬も心から喜んだ。
私とそのハスキー犬の思いが同じだったと実感した。

 

別れの時期

犬と人間
その魂が触れ合えた一瞬だった。
そんなそのハスキー犬との別れは、
あっけなく訪れた。
私が仕事の都合で遠くに住むことになり、
実家に預けていたのだが、そのままその地に住み着いてしまった。
なかなか実家に帰ることもできず、しかし、実家ではそのハスキー犬の散歩が満足にできなかったのである。

強い力でグイグイと引っ張る彼女に、だんだん弱ってくる実家の親たちはついていけなくなっていた。

そのときちょうど、
北国で引き取り手が現れたらしく、
そのハスキー犬は引き取られて行った。

それを知ったのは、
遠い旅から戻ったときだった。

心にぽっかり穴がありたような気になって、しばらく何もできませんでした。
それ以来
犬を飼うことはなくなった。